責任。なお、フィクションです

責任をとりうる問題なのか
それとも


ワタシは彼が何を思っているのか知りたかった

子どもを欲しいと思いますか、それとも欲しくないですか

ワタシは彼の答えを聞いた

ボクは、子ども自身に確認できないから、そのどちらも決められない
謎かけみたいで申し訳ないけど、そうとしか答えられない

ワタシは、その返答を聞いた一瞬に強い緊迫感に襲われた。
彼が何を言ったのかについて、脳内を逡巡させた。
その緊張感が、とても心地よかった。



責任など想定しない領域なのか
それとも


ボクは彼女の問に答えなくてはならなかった

子どもを欲しいと思いますか、それとも欲しくないですか

ボクは彼女に答えた

ボクは、子ども自身に確認できないから、そのどちらも決められない
謎かけみたいで申し訳ないけど、そうとしか答えられない

ボクは、その答えを贈った瞬間、ボクと彼女の間が止まったのを感じた。
その停止は必要なものだった。
彼女は、ボクの答えを反芻し、ボクは、その彼女の変化を観察した。
どんなストレートな言葉よりも、その時に彼女が考えてくれた全てが、ボクには心地よかった。