「一つだけ教えておいてやる、お前はまだ子供だからわからないだろうけどな。世界では嘘は一つしか許されないんだ。フィクションも嘘が二つ以上あるともう茶番。優秀なSF作家はそのことをよくわかっている。だから、市民は政府の不誠実を許さないんだ。世界には嘘は一つしか許されないし、その一つはすでに存在してしまっている。それなのにさらに嘘を繰り返すような事態を炎上させる。世界には生まれさせたときにすでに亡霊にも赦しようのない暴力が働いている。それはすでに炎にされてしまって誰もそれに不満を語らない。だからこそその次の不誠実な暴力の影をもはや誰も許さない。その当事者以外は。オレもお前もその燃えカスの灰をすすって生きていくしかないんだ。死んで消えてしまった後になるまで。」