(平社員C。ライブ映像に切り替わったが、有線をネットしていないので、むしろブラックアウトしてしまった画面から目をそらした)
平社員C「ゾーンアウトしてしまう前に、痕跡を追わなければ、今までの仕事が全て水泡に帰す。そのウイルスは、AIを渡り歩きながら、それぞれのAIの内部情報をランダムに結合して、そのAIに(結果的に、外部から観察した場合に)インサイダー取引をさせる。
最初にこのウイルスの発現が確認されたのは、半年前。大手企業から中規模の会社まで、一月で異常なほどのインサイダー取引による逮捕者が出た。しかも、全てが社内LAN内で蓄積し、そのデータベース以上に外に出る可能性の無いものが、社外のWWWに流出した。もちろん、システムの誤作動がまずは疑われたが・・・」