仮面の乗客C「ぼくは、ここでは、限りなくインタフェースを少なくすることを心がけました。それは、意思によって意中の相手と交渉を持つことを阻むことに成ります。ぼくたちは、誰と話しているのかもわからず、その人の発した応答を得られることもほとんどありません。ですが、砂時計の核心はまさにここにあるのです。ぼくたちは、ここでは他者に対する振る舞いに責任をつけ咥えることができません。ぼくたちに可能な物理的な接触は、中間点を通過し、着地する一瞬の刺激だけです。もしくは、それさえもなく一回りを終えることもあります。運がよければ、その一回りに一度の衝撃で、メッセージを受け取ります。そして、次の一回りが始まるまでに応答メッセージを用意できたのであれば、その一回りのはじめにメッセージを投げかけられます。」