もし、高度10万メートルから「そーっと」落ちてこられたらそんな素敵なスカイダイビングはないな。
水滴が落ちるのよりもゆっくりと。
クリスマスプレゼントであげようと思っていたものが、延び延びになって誕生日プレゼントになってしまうのとはまた違った感触のゆっくりさで。

砂時計の上の世界と下の世界はそういう風に区切られています。
あのクビレから砂が落ちるその瞬間、というよりも落ちることが運命づけられて上の世界にいるというその事実とその確約がいつの間にか果たされて下の世界にいるというその事実が砂時計の世界を形作っています。

砂時計をひっくり返すのが政治の力です。

砂時計を垂直方向から水平方向に置きなおすのが宗教の力です。

「砂時計の輪郭を壊すのが私の力です。」